対句法は、形の似た二つ以上の句や文を並べる表現です。二つを同じ形で置くと、共通点や違いがくっきり見えてきます。
昼は鳥が空を渡り、 夜は星が空を渡る。
「昼は/鳥が/空を渡り」と「夜は/星が/空を渡る」が、同じ文の形になっています。「昼と夜」「鳥と星」が対応し、一日の広がりを感じさせます。
形と意味の両方をそろえて見る

対句を見つけるときは、二つの部分を並べて比べます。
| 朝は | 窓を | 開き |
|---|---|---|
| 夜は | 手紙を | 開く |
「時間を表す言葉+は」「名詞+を」「動詞」という形が対応しています。さらに、朝と夜、窓と手紙という意味の組み合わせもあります。
長さが同じくらいの文が二つあるだけでは、対句とは限りません。助詞や語順、品詞などの形が対応し、二つを並べたことに意味があるかを見ると、対句かどうかが分かります。
反対の意味でなくても対句になる
対句という名前から、反対語を並べる技法だと思うかもしれません。
空は青く、海は深い。
「空」と「海」、「青く」と「深い」が対応しています。内容は反対ではありませんが、似た景色を並べているので、対句として読めます。
一方、次の文では対照がはっきりしています。
君は出発を選び、ぼくは残ることを選んだ。
二人の選択の違いが、対応する文の形によって際立ちます。対句は、共通点を見せることも、違いをくっきり示すこともできます。
反復法との違い
反復法は、同じ言葉や文を繰り返すことが中心です。対句法は、形を対応させながら、別の言葉を組み合わせることが中心です。
反復法:待った、待った、ベルが鳴るまで待った。
対句法:君は電車を待ち、ぼくは手紙を待った。
一つ目は「待った」という語の反復が目立ちます。二つ目は「君は/電車を/待ち」と「ぼくは/手紙を/待った」が対応しています。
二つの技法が重なることもあります。「風は南へ、雲は北へ」では、「は」「へ」という形が繰り返され、南と北が対照になっています。問題で一つの技法だけを答えるなら、同じ語の反復を聞いているのか、二つのまとまりの対応を聞いているのかを見ると迷いにくいです。
対句が生む効果
対句は、二つの内容を同じ形で並べるため、関係が見えやすくなります。整ったリズムも生まれます。
「町は眠り、海は目覚める」なら、町の静けさと海の動きが一度に見えます。「父は黙って待ち、母は笑って待った」なら、二人とも待っているのに、待ち方や表情の違いがくっきり見えます。前後の内容によっては、父の緊張や母の明るさを感じることもあります。
効果を書くなら、対応している言葉を具体的に出すと伝わりやすくなります。何と何が同じで、何と何が違うのかを示すと、対句が作る関係を説明できます。

