水槽に魚・エビを入れるタイミング|水質で判断する方法

水槽に魚・エビを入れるタイミングのアイキャッチ

1週間、2週間、30日など、いろいろな目安を見かけますよね。

ただし、日数だけでは投入の可否を決められません。水が透明でも、アンモニアや亜硝酸塩が残っていることがあります。

水が透明でも投入してよいとは限らない

水槽に魚・エビを入れるタイミングの要点図解

アンモニアや亜硝酸塩は無色です。

白濁りが消え、水がきれいに見えても、安全な濃度になったとは限りません。臭いがしないことや、コケが生え始めたことも、単独では投入判断になりません。

立ち上げ中の変化を知るには、水質検査が必要です。

テトラ6in1のような多項目試験紙では、亜硝酸塩や硝酸塩、pHなどを確認できます。ただし、アンモニアが測定項目に含まれない製品もあります。

使っている検査用品で何が測れるかを見て、不足する項目は別の方法で確かめます。

ただし、アンモニアも亜硝酸塩も0という結果だけでは十分ではありません。

生体、餌、成分が溶出するソイルなどのアンモニア源が何もなければ、単に処理するものが発生していない可能性があります。

どんな条件で測った0なのかを見ます。

魚・エビを入れる前のチェック

アンモニアが検出されない

アンモニアは、排せつ物、食べ残し、枯れた水草などから発生します。

立ち上げ直後は、アンモニアを処理するバクテリアが十分に定着していない場合があります。

生体を入れる前は、アンモニア源がある条件で検出されない状態が続くことを見ます。

一度だけ0になった結果より、同じ条件で数回測り、変化が安定していることの方が判断材料になります。

亜硝酸塩が検出されない

アンモニアが減っても、その途中で生じる亜硝酸塩が残ることがあります。

亜硝酸塩も検出されないことを見ます。硝酸塩が出ているだけでは、アンモニアと亜硝酸塩の処理が十分だとは断定できません。

水温が安定している

ヒーターや冷却ファンを使う場合は、設置した当日に生体を入れず、実際の水温変化を見ます。

昼と夜で大きく変わらないか、水温計の位置によって差がないかを見ます。

カルキ処理ができている

水道水を使う場合は、使用する水質調整剤の表示どおりにカルキ処理します。

汲み置きだけで必ず安全になるとは限りません。温度合わせも、カルキ抜きとは別に必要です。

フィルターと水面の動きが安定している

フィルターが正常に動いているか、吸水・排水が詰まっていないか、水面が適度に動いているかを見ます。

魚が常に強い流れへ逆らわなければならない状態や、水面がまったく動かない状態は、投入前に調整します。

薬剤や農薬の持ち込みがない

エビを入れる場合は、とくに水草の農薬、銅を含む薬剤、コケ取り剤などへ注意します。

水草を処理した後は、製品表示どおりに十分すすぎ、処理液を水槽へ入れません。心配な場合は、別容器での隔離・観察も検討します。

魚とエビで確認項目は同じではない

アンモニア、亜硝酸塩、水温、カルキ処理は、魚とエビのどちらにも共通して見る項目です。

  • 農薬や薬剤を使用していないか
  • 吸水口へ吸い込まれないか
  • 急な水質変化がないか
  • 隠れ場所があるか
  • 付着物や餌がほとんどない新規水槽ではないか

とくに立ち上げ直後の水槽では、エビが食べるバイオフィルムや付着物が十分でない場合があります。

「水質が測定上問題ない」と「エビが暮らしやすい環境ができている」は、同じではありません。

水槽に魚・エビを入れるタイミングの実写記録 1

最初から予定数を全部入れない

検査結果が問題なくても、水槽が予定している生体数を処理できるかは、実際に負荷がかかるまで分かりません。

最初は少数を入れ、翌日から数日間、次を見ます。

  • アンモニア
  • 亜硝酸塩
  • 水温
  • 魚の呼吸や泳ぎ
  • エビの動き
  • 餌の食べ方
  • フィルターの流れ

問題がなければ、間隔を空けて少しずつ追加します。

少数導入は、日数の代わりに水槽の処理能力を実際の負荷で確認する段階です。投入後の検査を省略するための方法ではありません。

「60cm水槽なら最初に何匹」と、水槽サイズだけで固定しません。魚の大きさ、成魚時のサイズ、生体の種類、ろ過能力、餌の量で変わります。

パイロットフィッシュを使う方法は勧めない

魚を先に入れ、その排せつ物でバクテリアを増やす方法が紹介されることがあります。

しかし、アンモニアや亜硝酸塩が発生する水槽で魚に耐えさせることになるため、この立ち上げ方は勧めません。

成熟したろ材を使う、魚を入れずに立ち上げる、少数導入後に検査を続ける方法を優先します。

水槽に魚・エビを入れるタイミングの実写記録 2

入れた後の24時間から1週間が大切

水合わせが終わっても、投入作業は完了ではありません。

当日は照明を短くするか消灯し、餌は販売店の指示や生体の状態を見て控えめにします。翌日以降は、呼吸、泳ぎ、体色、隠れ方、餌食いを見ます。

アンモニアや亜硝酸塩が検出された場合は、生体の追加を止めます。

給餌を減らし、死魚・残餌・フィルター停止などを見て、カルキ処理と温度を合わせた水で必要な量を換水します。

魚が水面へ集まる、呼吸が速い、横たわる、エビが急に動かなくなる場合は、酸欠だけに決めつけず、水温と水質も見ます。

日数は目安、判断は水質と設備で行う

立ち上げから30日経ったことは、安全の保証ではありません。

反対に、日数が短いだけで必ず失敗するとも言い切れません。底床、植栽量、ろ材、アンモニア源、水温などによって進み方は変わります。

魚やエビを入れる前は、アンモニアと亜硝酸塩、水温、カルキ処理、機材の動作を見ます。

条件がそろっても、最初は少数から。入れた後にもう一度測るところまでがセットです。

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参考資料